患者さんと看護師のちょっといい関係 2

2章では、変形性股関節症 の手術(人工股関節置換術)不安を中心に 変形性股関節症の詳しくは「患者と作る医学の教科書」p.222~228を参考にしてください。
不安とはなにか? 心配に思ったり恐怖を感じたりすることまた予想がわからないこと。 手術する場合、初めてのことが多く何もわからないことばかりです。 ここでは全人工股関節置換術という手術をもとにしてどのような不安があり、どんな説明が良いのか書いておきます。 全人工股関節置換術と言うのは右か左の足側の骨盤と足の付根のところの骨を足の骨と骨盤の骨を人工的な股関節を入れるものです。 例 変形性股関節症 の手術(全人工股関節置換術)不安を中心に

○○○は患者さんの不安、○○○の下に理由を書いておきます。 http://www.kango-net.jp/mame/hospital/story_03.html より引用 事前に医師または看護師が入院診療計画書をもって説明します。(この表は病名が違いますが、これと同じ感じです。)

入院診療計画書ってなに?
入院診療計画書とは2章では、変形性股関節症 の手術(人工股関節置換術)不安を中心にあった手術とか検査とか清拭とかを手術前からを記入したもので、手術、検査、リハビリ、食事などを経時的に書いてあるわかりやすい表です。 何日から安静度はベッドアップ30度になりますとかをくわしく書いているスケジュール表です。これをみると明日は何をするのかがわかり、何をするのか全く分からないより不安が減少すると思います。これを手術が決まった時に看護師が説明しこの用紙をお渡しします。疑問があれば看護師に何なりと聞いてみてください。ちなみに[骨盤の骨が凹で、足のほうが凸です。]

前日 手術部位を消毒し、滅菌した布ズボンをはきます。
何をされるのだろう
出来るだけ菌が入らないためです。これは医師が行います。
できるだけ手術するところを綺麗にたもつため。 以下すべての事になぜそのような事をするのか理由があります。
また夕食より食べたり飲んだり出来なくなりますが、手術時間によって異なりますので、看護師の指示を聞いてください。

なぜ食べられないのか
手術中に吐いたりしないためです。
夜に下剤を飲みます。
なぜ下剤を飲むのか
手術中に手術部位に近い肛門周囲を汚さないように手術当日に便をだしておくためです。看護師が下剤をもってきます。 手術前で気になって寝られない場合は、睡眠薬があります。(無い場合もありますが、寝られない場合は言ってください。)  どうしても不安がある
だれしも不安を持っています。十分な睡眠をとり手術に挑むのが一番いいです。 はぁはぁ前日だけでやることが多くてつかれてしまいますね。あれもこれも言われると不安を訴える間もないですね。

当日 便を出してもらいます。でない場合は浣腸をする場合があります。(看護師がします) 入れ歯があれば外しておきます。指輪など外し家族に渡しておきます。あっメガネも外します。湿布など貼っていないか看護師が確認します。 なぜ外さなくてはいけないのか 入れ歯は口から管を入れるとき邪魔になります、その他のものも手術には不要でなくすと大変ですものね。
点滴をします。いつもの針より太い針を入れる場合があります。おしっこの管を入れます。(手術室で入れる場合もあります。) 
なぜこんな事をするのだろう
手術後のベッドでの排泄の方法が気になる。
手術後に尿などで創部が汚れないようにするためと尿量を図りたいのです。ベッドでは尿は管を通って出ますので心配しなくて良いです。時々尿の管が入っているのにおしっこがしたくてしょうがないと言う人がいますが、管を入れていることによって違和感を感じ尿意を感じるのだと思いますが、管が入っているので大丈夫です。便はしばらくでないと思いますが、便意があれば看護師に言ってください。
手術時間30分ほど前に麻酔がかかりやすい注射をします。
少しボッとなったりすることがあるので気をつけてください。
なぜこんな事をするのだろう
麻酔がかかりやすくするためです。
手術時間の少し前にストレッチャーに移り手術室に行きます、注射をしているのでボッとしているので気をつけてください。もちろん看護師が手伝います。
家族の方は手術時間が例えば13時30分と言われても病棟を出るのは手術時間より30分位前になりますので注意してください。
手術室にストレッチャーで入ります。手術室には家族は入れませんここでバイバイです。そこで手術衣と帽子をかぶります。
ここまで病棟の看護師がお供します。それ以降は申し送りをして手術室の看護師さんに任せます。

手術室にて
医師によって全身麻酔がかけられます。医師が患者さんにマスクをつけて患者さんは手術中眠ります。および背中に注射をする場合もあります。  麻酔とか手術で死んだりしないだろうか 手術は成功するだろうか
麻酔ではほぼ100%近く死ぬことはないです。 手術時間はおおよそ2時間ぐらいです。

手術後手術室から病棟に戻ってきます。ボッとしている時が多いです。関節が脱臼しない用に両足の間に大きな三角形の枕を入れます。酸素マスクをしています。 なぜこんなものが入っているのか これは手術した側の足が内側によらない ようにするためで内側によってしまうと脱臼(せっかく入れた骨頭{足側の凸側}が抜ける)の可能性があるからです。これは大切。
また、深部静脈血栓(血液の流れが悪くなり血管が詰まりやすくなる)予防の ため弾性ストッキングという白いストッキングをはいています。
これは事 前に買って来ていただいておきます。買っておくものは看護師から事前に説明がありますが、オムツ大と小、水のみとか、スプーン、前開きの下着とかなど またドレーンと言う管が傷口に入っているのでさわらないようにしましょ う。ドレーンはつぎの日に医師が抜去します。感染症予防のため何日か抗生剤の点滴をします。
痛みの程度は?しびれは? いつまで痛いのだろうか?  痛み止めが出ています。痛みとかしびれ,足の指の動きなどは個人差があり,看護師が観察していきます。
手術の後医師からの説明があります。本人さんはボッとしているのでうまく聞けないかもしれません。家族が聞いてください。看護師が状態の観察をします。体の向きを変えるときは医師と看護師で行います。前に説明した悪い側の足が内側になってしまうと脱臼の可能性あるからです。又膝の外側を圧拍を続けるとしびれが出る場合もあります。術後一晩はそのままおとなしく寝ていましょう。痛みがある、不便なことがあれば看護師に言ってください。随時看護師が観察にきます。

リハビリ
翌日よりベッドアップ30度で開始しその後徐々にアップし、1週間で手術をした方の足に歩くときに同じような重さをかけてもよくなります。これも医師が指示を出します。病院によって異なるところが多いです。退院は約1ヶ月ぐらいです。

お家の人がしておく事
家屋の改造 手すりの取り付け、洋式トイレにする。布団よりベッドの方が起きやすい。あぐらはできません。椅子の生活が良い。1階の生活の方がしやすい。時間がかかるので入院時からボツボツ用意していた方が良いですよ。手すりによっては高さが本人に合わないとかいろいろあるみたいです。リハビリの人に一度見てもらって手すりなどの位置を決めた方が良いでしょう。市によってはいろいろなものをレンタルしているところがあります。
手術によって地域ではベッドのレンタルなど市役所がしているところがあります。この手術ではレンタルはできませんが、こういう社会的資源を知らないと損しますね。市役所に聞いてみましょう。社会的資源は市町村によって違います。

その他
支払いの金額 その後の生活日常生活はどこまでできるのか これらの一連の流れを医師は医師の立場で看護師は看護的なことと患者さんの状態などをみてどういう経過になるか、手術前にわからないことがあれば看護師、医師に聞いてください。人工股関節がどれくらい持つものか、痛みはなくなるのか、足を引きずって歩くことはないのか、正座が出来るのか、何でも聞いてみてください、手術をしてからこんなはずではなかったのにでは遅すぎます。

○○○で患者さんの不安を表しましたが、現在における直接的な不安、未来におけるちゃんと歩けるのだろうか? などに分けることが出来ると思います。いずれにしても医師の話を良く聞き、よく質問し納得する事です。手術によっては手術がいいのかもう少し待ってもいいのか悩む場合もあると思います。そんなときは自分の生活を振り返ってみましょう。立ち仕事が多い、年齢、トイレが和式である等、日常生活が足に負担がくることが多いような生活の場合負荷がかかります。医師の見えないそのあたりのところは家族と話しあった方がよいと思います。不安は身体的、心的、経済的、社会的にも大きな影響を与えます。

何が知りたいのか?何が不安なのか? このように一つの手術であれあれという間に進んでいきます。不安も渦巻くことだと思います。あれもこれも気になります。
これは人工股関節置換術の一例です。他に何百と手術がありますが、これの不安と似たところがあります。患者さんと看護師がよい関係でいるためにどうぞわからないことは聞いてください。
医師は同じような手術を何十何百とします。しかし手術を受ける私は1度っきりです。 医師はなれているかもしれませんが、私は初めてです。 看護師も同様です。プログラムにのっとって説明してくれますが不安なところを持つところはそれぞれの人で違います。少しでも不安なところは聞いて納得しましょう。納得ではなかったら引き下がらずひつこく聞いてみましょう。自分の大手術ですから。もしうまい具合に同室者に同じ手術をした人がいれば大いに参考になるでしょう。
医師へのサポート、ムンテラ(説明)の時でも看護師から「術後はあぐらとかかけないんですよね」補助の言葉を入れると医師から術後の事の説明を誘導するのにいいし,患者さんも聞きやすくなると思うし。手術後の日常生活のことに話ができるとおもう。 手術のことで頭が一杯だろうけど医師から手術後どんなメリット・デメリットがあるかを聞かなくてはならない。
インフォームド・コンセントは説明と同意ですけど、そうではなく説明と納得の上同意の方が適切じゃないかと思います。納得するまで説明してもらうことが必要。自分での納得が必要。もう「お任せします」と言う時代ではないのです。高齢者の方は難しいかもしれませんが,それでも易しい言葉を使ってなるべく理解して欲しいと思います。

看護師の皆さんへ
患者さんは痛みしびれなど関しては訴えが多いようですが、怖い再手術の 可能性がある脱臼についての患者さんの疑問は痛みが無いなどで少ないようです。直接痛みがあるなどと違い関わりが少ないような気がするからだと思います。このへんも看護師でフォローしたいところです。
日頃から患者さんとの関係が良ければ、家族関係とかいろいろな話が出来、その中にぽろっと問題となることが出てきます。対応できない問題だとしても知っておくことは、大切だ思いますし、対応できるようならば問題点としてあげればどうでしょうか? この全人工股関節置換術の一例だけで全部の不安がなくなる訳ではないと思います。

患者さんと看護師のちょっといい関係 1, 2, 3, 4